川崎市多摩区登戸の路上で発生した無差別刺傷事件、現場では「トリアージ」(負傷者が多数出た際に、容体、手当ての緊急度に従って優先順位をつけること。)が行われたとのニュースが出ていました。
パニックになっていたであろう現場でとられていた策について、まとめてみました。
川崎市無差別殺傷事件、トリアージとは?
5月28日、神奈川県川崎市の登戸駅付近で、小学生16人を含む18人が刺される事件が発生した。昼過ぎ時点で、小学6年の女児1人と30代男性の死亡が確認されている。犯人とみられる50代男性も死亡が確認された。
同日11時半頃に川崎市消防局が開いた会見によると、現場では被害状況の深刻さからトリアージが行われたという。トリアージとは、傷病の程度から治療の優先度を判断し、可能な限り多くの負傷者を助けるための方法だ。最近では、8日に起きた、滋賀県大津市で保育園児らの列に軽自動車が突っ込んだ事故でも実施された。
登戸の事件では現場で黒2人、赤4人の判断
トリアージでは搬送の優先順位順に赤、黄、緑、黒の4種類の識別色がある。医師や救急救命士がバイタルの安定度合いなどから該当色を判断し、タッグを付ける。一人あたりにかける時間は数十秒から数分程度で、一度色が判断されても、状況に応じて複数回行われる。
東京都福祉保健局によると、赤は気道閉塞や呼吸困難、多量の出血などが該当する。黄色は「多少治療の時間が遅れても、生命には危険がない」と判断される状態の人に付けられる。脊椎損傷などが該当する。
緑は赤や黄に該当しない軽度な傷病で、脱臼や打撲など、専門医の治療を必要としない人、黒は、気道を確保しても呼吸がない人や、既に死亡している、あるいは明らかに即死状態だと判断される人に付けられる。
川崎消防局によると、今回の事件では災害時に派遣される医療チーム「川崎DMAT」が派遣された。トリアージはDMATの医師立ち会いの元で行われ、黒が2人、赤が4人だったという。黒と判断されたのは30代男性と小学6年生の女児、赤は小学生の女児2人と40代の女性、50代男性だったという。
出典:キャリコネニュース
犯人や被害に合われた方々の状況が報じられる一方で、現場の取り組みについても情報が入ってきています。
少しでも多くの人々を救うために、「トリアージ」が行われたとのことです。このような施策を行うこと自体、被害の深刻さが伝わってきます。
被害者は一刻を争う容体になっている方もいるため、難しい判断だったでしょうね。
登戸の事件、この人数だと大津の交通事故みたいにトリアージが必要になったのかな…
子供に黒色をつけるのは避けてほしい… pic.twitter.com/xBlWP2MEsS— 羽田空港サーバー (@haneda_airport_) 2019年5月28日
トリアージの優先順位付けは?岩崎隆一容疑者も対象か
登戸の事件の何が怖いって聖マリアンナ医大に運ばれた重症患者4人に犯人も含まれていて、下手したら隣り合ったベッドで犯人とこどもが治療を受けているかもしれないってことよ。医療行為は罪過関係なく行われるべきもので命に重さはない、であればトリアージの最優先が犯人だったって可能性もある。
— kazuhero1122 (@9rapstogo) 2019年5月28日
トリアージ優先付けは難しい?搬送先の病院にも差が
登戸事件で亡くなった2人が搬送されたのは10Km離れた武蔵小杉。これはトリアージにより、この2人は黒判定、つまり現場レベルでもう助からないと判断されたため、直近の多摩病院や聖マリには優先的に運ばない判断だった。救護現場では正しい判断だけど、遺族にしてみたらやりきれない。#多摩 #川崎
— 565 (@MASACHUSETz) 2019年5月28日
「トリアージ」の意味に関する声も
トリアージしてるってアナウンサーが言ってて、なんて意味だっけって調べたら「患者の重症度に基づいて、治療の優先度を決定して選別を行うこと」でしたわ。
— にゃあにゃ@クマの皮を被った猫 (@apple1chiffon) 2019年5月27日
なんでわざわざ説明つけてまでトリアージとか横文字で言うの?「怪我の重さを優先に」とかで良くない?
— サクライ。 (@kumagatorenain) 2019年5月27日
現場でも迅速にトリアージが行われたようですね。救急の方々、病院関係者の方々の尽力に感謝です。
どのようなことが行われたのか、「トリアージ」の意味は分かりましたが、これを発動しなければならない事態は二度と起こらないでほしいですね。